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褒め方のコツ——「すごいね」より届く言葉
ご家庭での関わり方
/ りたのわ
「褒めて伸ばしましょう」。育児書にも、学校の面談でも、たぶんこのブログのどこかにも書いてあります。でも、宿題はやらない、部屋は散らかり放題、注意すれば口答え——そんな一日の終わりに「今日、褒めるところありました?」と聞かれたら、正直、困りますよね。訪問先で「先生、褒めるって、何を?」と真顔で聞かれたことがあります。名言だと思いました。
褒めるのが難しいのは、愛情の問題ではなく、技術の問題です。技術なら、練習できます。
コツ1:特別なことを探さない。「当たり前」を実況する
褒める=立派なことを称賛する、と考えるから素材が見つからないのです。ハードルをうんと下げて、今できていることをそのまま言葉にしてみてください。
「起きてきたね」「ごはん食べてるね」「ゲーム、時間で終われたんだ」
評価ではなく、実況です。バカにしてるみたいで言いにくい、と最初は感じるかもしれませんが、子どもにとっては「ちゃんと見てもらえている」という信号になります。実況なら、どんな荒れた一日にも素材があります。
コツ2:「すごいね」を卒業して、具体的に
「すごいね」「えらいね」は便利な言葉ですが、連発すると子どもの耳を素通りするようになります。BGMと同じです。
代わりに、何がどうよかったかを短く具体的に。「靴そろえてくれたから、玄関が気持ちいいよ」「最後まで自分で調べたんだ」。特に、結果ではなく途中経過に触れる褒め方は、テストの点が悪かった日にも使えるので、在庫切れになりません。
コツ3:8秒以内、その場で
夜になってから「そういえば今朝の あれ、えらかったね」は、残念ながらほとんど届きません。本人の中では、もう何本も別の番組が放送済みだからです。見つけたらその場で、短く。長い褒め言葉は照れと反発を呼ぶので、ひとことで切り上げるのが上級者です。
コツ4:思春期には、直球より変化球
中学生くらいになると、面と向かって褒められるのを露骨に嫌がります。あれは照れなので、経路を変えましょう。
「担任の先生が、助かったって言ってたよ」と人づてに伝える。本人に聞こえる場所で、家族に「今日ね、あの子がね」と話す。直接だと跳ね返される言葉が、壁のワンバウンドなら届く。不思議ですが、本当です。
最後に、種明かしをひとつ
実はこの4つのコツ、私たち看護師が訪問先で使っている関わりの技術と、ほぼ同じものです。プロも同じことをしているのだから、ご家庭で毎回うまくできなくて当然です。十回に一回、実況ができたら上出来。その一回は、確実に貯金になっています。
その子に「届く」チャンネル探しは、りたのわの得意分野です。訪問の中で見つけた「この子はこれが効く」を、ご家族と共有しています。ご相談はこちら。