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「学校に行きたくない」と言われた朝の、最初の30分
ご家庭での関わり方
/ りたのわ
朝7時50分。制服には着替えた。でも玄関で靴を履いたまま、動かない。「おなか痛い」と小さな声。時計の針は進む。仕事の始業時間も迫っている。——行かせるべきか、休ませるべきか。この30分の判断を、毎朝ひとりで下し続けているご家族が、たくさんいます。
その日の正解より、大事なもの
先に結論めいたことを言ってしまうと、「今日行くか休むか」の判定に、毎回の正解はありません。それよりずっと大事なものがあります。「この子は、困ったときに親に言える」という回線です。
無理やり車に乗せる朝、叱って送り出す朝が続くと、子どもはやがて「行きたくない」と言わなくなります。一見、解決したように見えます。でも実際には、SOSを出す回線が切れただけで、しんどさは心の中で限界まで積み上がっていく。ある日突然、完全に動けなくなったように見えるケースの多くは、この「静かな我慢」の期間が先にあります。
回線さえつながっていれば、遠回りに見えても、必ず立て直せます。
朝の30分の具体策
まず、「どうして行けないの?」の質問攻めは、朝はやめておきましょう。意地悪で聞いているわけではないと分かっていますが、本人にも理由が分からないことが多く、答えられない質問は責め言葉として届きます。
「休むなら、ゲームは禁止ね」といった交換条件の交渉も、朝の玄関では不利です。お互い消耗して、たいていまとまりません。
おすすめは、朝の戦場をいったん閉じる宣言です。「わかった、今日は休み。それはもう決まり。この先のことは夕方に考えよう」。判断を夕方に移すだけで、親も子も、パニックの中で人生を決めずにすみます。
腹痛や頭痛、吐き気は、仮病と決めつけないであげてください。心の負荷は、本当に体に出ます。本人は「痛いのに信じてもらえない」という二重のつらさの中にいます。
「休ませたら癖になりませんか」
このご質問は本当に多いのですが、今の支援現場の共通認識はこうです。エネルギーが切れた子を無理に走らせ続けるほうが、回復は遠回りになる。休むこと自体が問題なのではなく、休んでいる家が安心できる場所かどうかが分かれ目です。責められながらの欠席は休養になりませんし、安心の中の欠席は充電になります。
充電の間、家庭の外にもう一本の回線があると、親子とも息がしやすくなります。りたのわは夕方や週末にも伺える訪問看護で、本人の話し相手にも、ご家族の作戦会議の相手にもなります。学校とのやりとりのご相談も含めて、こちらからどうぞ。